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春の青、飛来す

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自宅から車で30分ほどのところにある渓流でオオルリと出会った。それで撮ってきたのが今日の写真。距離3㎡,ノートリミング。この鳥の青は本当に鮮やかで、こんな目立って大丈夫なのかと毎度ながら心配になる。

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キビタキと並ぶ夏鳥の代表みたいな鳥だ。この趣味やってると行く先々で必ずと言って良いほど見る定番の鳥で、個体数も多い。それでもこの鳥の人気が高いのは、やはりこの鮮烈な青い羽毛のおかげだろう。オオルリの場合はビジュアル面だけでなく囀りも大変立派で、ウグイス・コマドリと並んで日本三鳴鳥と呼ばれる。10年ほど前に鳥獣法で日本国内での野鳥の捕獲及び飼育が全面的に禁止されたが、未だに密猟や違法飼育が後を絶たないという。所謂「青い鳥」だから「幸せの青い鳥」が連想されることも人気の理由の一つなんだろう。(実際の青い鳥のモデルはオオルリみたいな小鳥ではなく「鳩」らしい)。

春~初夏の北関東・信越の山の中では普通に観るので特別「珍しい」という印象はない。だから写真に撮ってもよほど色が綺麗に出ているとかでなければ没にしてしまう。オオルリの青い羽は色素で青く見えるんではなくて、羽の構造で青い光だけが反射されるから…ということらしいが、難しいことはよく分からない(笑)。色素による色なら何処から見ても同じ色に見えるはずだが、オオルリは光の当たり方によって紫に見えたり黒っぽく見えたりするから、いつも鮮やかな青に見えるわけではない。

何だかんだで人気のあるオオルリ。実はGW前からたくさん写してるんだけど、見慣れた鳥だけに普通の写真ではアップするのも躊躇われて、この一枚だけになった。嫌になるくらい鮮やかに発色したオスの個体。ここまで鮮やかになるには3年くらいかかると言われている。オオルリの寿命は4~5年というから、生存競争を勝ち抜いた強いオスだけが纏うことを許される「勝者の青」というわけだ。俺がこの鳥を初めて見たのは千葉市内の公園林の中で、木の高い場所にある梢でビックリするような声量で囀っていたところだった。その千葉県では重要保護生物(B),東京、神奈川、埼玉と南関東一帯では個体数減少や絶滅が危惧されている。

今時期なら里山の渓流に行けば普通に見られると鳥だと思っていたのだが、数を減らすような原因があるんだろうか。この鳥の場合は環境破壊以外に密猟という理由も考えられるかもしれない。暇を持て余した好事家が興味を持つ対象となっているのだろうが、鳥からすれば何とも迷惑な話だ。野鳥を見たければ山に出かければ良いのだ。ペットとして生まれた鳥ならともかくも、野鳥を籠に閉じ込めて何が面白いのか俺は理解できない(笑)。






Commented by ironsky at 2019-05-12 20:53
こんばんは。
オオルリ、綺麗ですね。
しかし、日本三鳴鳥の一羽とは、知りませんでした。
というか、「日本三鳴鳥」というのも知りませんでした。
確かに鳴き声は綺麗ですから、納得です。
Commented by ki43-oscar at 2019-05-13 01:40
> ironskyさん
野鳥の飼育や鳴き合わせは江戸時代からの庶民文化なので、
当時から「日本三鳴鳥」という言葉もあったんでしょうね。
このオオルリはド派手でした。
by ki43-oscar | 2019-05-10 03:45 | オオルリ | Comments(2)